歌を歌うためには、どんな「読譜力」が必要だと思いますか?

五線譜に並んだ音符をドレミファソラシを使って読めること。

音符の名前(四分音符、八分音符など)が分かること。

音符の長さ(○○音符は××拍)が分かること。

調性(ハ長調など)や拍子(4/4拍子など)が分かること。

このような知識も必要ではありますが、私はレッスンで次のことを大切にしています。

 

例えば、童謡「チューリップ」。

 

さいた さいた

チューリップの はなが

ならんだ ならんだ

あか しろ きいろ

どのはな みても

きれいだな

 

「さいたさいた」「ならんだならんだ」は同じ音形ですが、続く「はなが」「きいろ」で音の並びが変わります。

同じ音形(旋律)で違う言葉を歌う場合、「言葉が違う」ことをどれだけ意識していますか?

似た音形(旋律)を歌う場合、どこが同じでどこが違うか、どれだけ意識していますか?

「どのはなみてもきれいだな」は、この曲で新しく登場する音形(旋律)です。

「初めての旋律」への注目、そして感動。その感覚はとても大切なことです。

 

レッスンでは、「コールユーブンゲン」や「コンコーネ」などの教材を用いて、音形の変化に注目してもらいます。

階名唱(ドレミ...で歌うこと。ここでは固定ド唱も移動ド唱も含める。)ができなくても、音符の種類が分からなくても、「比べっこ」は誰もができます。

「一段目の楽譜と二段目の楽譜で、違う音符はどれでしょう?」

こんな質問から始めて、音形が変化することで印象がどのように変わるか、それをどのように歌えばいいのか、実践につなげていきます。

歌唱指導と同じくらい、楽譜を通した「対話」を大切にしています。